2021年 第 31 週  ~性感染症(梅毒、後天性免疫不全症候群ほか)~

今週の注目疾患   2021年 31週(2021/8/2~2021/8/8)
【今週の注目疾患】

【性感染症(梅毒、後天性免疫不全症候群ほか)】
■梅毒
 2021年第1週~第31週までに県内医療機関から報告のあった梅毒の症例数は122例となっており、過去5年間の同時期と比べて最も多い報告数となっている。
2021年に報告された122例の内訳として、性別では男性が79例(65%)、女性が43例(35%)で男性の占める割合が多く、年代別では20代が41例(34%)と最も多く報告されていた。
また、10代・20代では他の年代に比べて女性の患者が占める割合が高くなっており、10代では5例中4例(80%)、20代では41例中20例(49%)が女性であった。
なお、本年先天梅毒はこれまでのところ報告されていない。

■後天性免疫不全症候群
 2021年第1週~第31週までに県内医療機関から報告のあった後天性免疫不全症候群の症例数は20例であった。
過去5年間では合計199例が報告されており、性別では男性が182例(91%)と大部分を占め、年代別では40代が65例(33%)で最も多く、次いで30代が51例(26%)、20代が45例(23%)報告されていた。
199例のうち、3市(千葉市・船橋市・柏市)を含む県内保健所にて診断され、発生届出を行った症例は30例(15%)であり、2017年以降、年々保健所からの発生届出が占める割合が減少していた。
病型別では無症候キャリアが115例(58%)、AIDSが67例(34%)、その他が17例(8%)であり、2020年以降AIDSの占める割合が増加していた。

■定点把握疾患
 定点把握疾患の性感染症5疾患(性器クラミジア感染症、性器ヘルペスウイルス感染症、尖圭コンジローマ、淋菌感染症、非クラミジア性非淋菌性尿道炎)のうち、2021年7月に県内定点医療機関から性器クラミジア感染症が217例、性器ヘルペスウイルス感染症が63例、淋菌感染症が82例報告され、過去5年間の同時期において最も多い報告数となった。
特に淋菌感染症は4月~7月の報告数の合計が296例と昨年の140例と比べて2倍以上に増加していた。

 2020年2月以降に流行した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染予防対策の実施によって、県内では多くの感染症の報告数が減少したが、性感染症の報告数は全体的に上昇傾向が見られるため、注意が必要である。
性感染症の対策としてまず早期発見と治療が挙げられるが、COVID-19蔓延に伴い、保健所や医療機関等での診療やスクリーニング検査が一部で制限されている場合もあり、適切なタイミングで検査等が受けられず、発見が遅れることが懸念される。
特に後天性免疫不全症候群は早期に発見して治療を行えば高い確率でAIDSの発症を抑えることができることから、COVID-19の流行状況に配慮しつつ、可能な限りAIDS等の検査や相談体制の拡充に努めたり、県民へ受検可能な検査等について広く呼び掛けたりすることが重要である。
 併せて、性感染症の基本的な感染予防策として、主に性行為によって病原体を含む分泌液(精液、膣分泌液、血液)等に粘膜や傷口が直接触れることで感染する場合が多いため、コンドームを正しく着用することや出血の恐れのある性行為やオーラルセックスなどを控えること等について広く啓発を行うことも必要である。

■引用・参考:
・性感染症(厚生労働省)
>>詳細はこちら


【千葉県感染症情報センターより参照】
(令和3(2021)年8月11日更新)

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