令和元年・19週~A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎、手足口病~

今週の注目疾患   令和元年・第 19 週(2019/5/6~2019/5/12)

【A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
 2019 年第 19 週に県内定点医療機関から報告された A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は、定点当たり 2.46(人)であった。
 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は2~5日の潜伏期を経て、突然の発熱と全身倦怠感、咽頭痛が現れ、嘔吐を伴うこともある。また軟口蓋の小点状出血あるいは苺舌、発熱から12~24時間後に皮膚に点状紅斑様、日焼け様の皮疹が出現することもある。
本疾患は通常、患者との接触を介して伝播するため、ヒトとヒトとの接触の機会が増加するときに起こりやすい。
家庭、学校などの集団内での感染も多く、学校等が夏季休暇となる7月中/下旬にかけてまで例年報告の多い状態が続く。
治療においては、再発や合併症としてのリウマチ熱、急性糸球体腎炎の発生予防のため、抗菌剤服用数日で自覚症状が消失したのちも、処方された抗菌剤は最後まで飲み切ることが重要である。

【手足口病】
 2019 年第 19 週に県内定点医療機関から報告された手足口病の定点当たり報告数は、定点当たり 0.18(人)であった。
近年の県内における手足口病の報告は、第 20 週前後から増加が見られるようになり、大きな流行となる年は第 25 週頃に急増を示している。
2019 年第 19 週の報告数は依然として少ないものの、大型連休以前と比較すれば大きく増加しており、今後の動向に注意が必要である。
西日本、特に九州地方においては、今年既に手足口病の警報開始基準値である定点当たり 5.0(人)を超えた自治体が報告されている。
 手足口病は主に乳幼児を中心として夏季に流行するウイルス性感染症であり、2019年第19週に報告された患者の年齢は1歳が5割を占めた。
原因となるウイルスは、コクサッキーウイルスA16(CA16)、コクサッキーウイルスA6(CA6)、コクサッキーウイルスA10(CA10)や
エンテロウイルス71(EV71)などが挙げられ、年により検出されたウイルスは異なり、2011年はCA6とCA16、2013年はCA6とEV71、2015年はCA6とCA16、2017年はCA6とEV71、2018年はEV71とCA16が多かった。
手足口病は、ウイルス感染後、3~5日後に口腔内や手足に水疱性発疹が出現し、一般に予後良好で基本的には数日内で治癒し、不顕性感染もある。
しかし、まれに髄膜炎や脳炎といった中枢神経系の合併症を引き起こすことがあり、発熱や嘔吐、頭痛などがある場合は注意を要する。EV71による場合は中枢神経系合併症の発生頻度が他のウイルスによるものより高いことが知られている。
これから本格的な流行のピークを迎え、患者数の報告とともに検出されるウイルスの動向にも注意が必要である。
手足口病の感染経路は飛沫感染、接触感染、糞口感染であり、また回復後のウイルス排泄や、感染しても無症状のままウイルス排泄している場合もある。
予防策として、手指衛生の励行と排泄物の適切な処理、また水疱内容にはウイルスが含まれているので患者との濃厚接触を避け、遊
具を別にするといったことなどが挙げられる。

【千葉県感染症情報センターより参照】
(令和元年5月15日更新)

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