2021年 第 35 週  ~結核~

今週の注目疾患   2021年 35週(2021/8/30~2021/9/5)
【今週の注目疾患】

【結核】
 厚生労働省は、毎年 9 月 24 日から 9 月 30 日を結核予防週間として、結核予防に関する普及啓発を行っている。
 県では、2021 年第 1~35 週に結核が 599 例報告されており、2012 年と比較すると、報告数の減少がみられる。
年齢別患者割合では、60 代以上の患者の割合が 2012 年は 43%だったが、2021 年は 58%と増加した。
一方、30~40 代の割合は 32%から 16%へと減少していた。
類型別では 2012 年および直近 5 年間の患者の割合は 64~67%程度、無症状病原体保有者の割合が 30~34%程度であり、年次による変化は見られなかった。

 2021年 9月 1日に公益財団法人 結核予防会 結核研究所疫学情報センターが発表した結核年報 2020(速報値)によると、日本の 2020 年人口 10 万対結核罹患率(以下、結核罹患率)は 10.1であり、2019 年と比べ 1.4 ポイント減少した。
 千葉県の結核罹患率は 9.7 であり1)、「千葉県結核対策プラン(平成 29 年 3 月改訂)」で 2020年までの目標としている 10.02)を下回った。
近隣の都県は、東京都(11.3)、神奈川県(8.7)、埼玉県(9.2)、茨城県(10.0)であった1)。
なお、同センターは昨今の低水準は新型コロナウイルス感染症の影響を受けている可能性もあり、静観はできないと指摘している1)。
また、依然として欧米の先進国と比較すると高い結核罹患率となっており、今後さらなる感染予防や発生防止に努める必要がある。

 結核予防週間に向けて、国や県では 1 年に 1 回は健康診断などの胸部エックス線検査を受検することや、結核を疑う場合は早期に医療機関を受診することを呼び掛けている。
痰がからむ咳が2週間以上続く場合または微熱・からだのだるさが 2 週間以上続く場合には早めに医療機関を受診することが重症化を防ぎ、周囲への感染予防にもつながる3)。

●結核とは
 結核は、結核菌という細菌が主に肺の内部で増えることにより起こる感染症である。
咳、痰、発熱、呼吸困難等、風邪のような症状を呈することが多い。
結核は、肺結核の患者の咳やくしゃみなどによって、空気中に結核菌が飛び散り、その結核菌を吸い込むことにより感染する。
感染者のうち、約 10~15%が発症するといわれる。
 特に高齢者では結核を発症しても、症状が軽症のまま経過することがあるので注意が必要である。
また、小児では症状が現れにくく、重篤な結核につながりやすいため、注意が必要である4)。

■参考
1)公益財団法人 結核予防会 結核研究所疫学情報センター:年報
>>詳細はこちら
2)千葉県:千葉県結核対策プラン
>>詳細はこちら
3)公益財団法人 結核予防会:結核の常識 2020
>>詳細はこちら
4)首相官邸:結核対策
>>詳細はこちら


【千葉県感染症情報センターより参照】
(令和3(2021)年9月8日更新)

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