令和元年・28週~RSウイルス感染症、手足口病~

今週の注目疾患   令和元年・第 28 週(2019/7/8~2019/7/14 )

【RSウイルス感染症】
 2019年第28週に県内定点医療機関から報告されたRSウイルス感染症の定点当たり報告数は、定点当たり0.53(人)となり、前週から大きく増加した。
2017年及び2018年とほぼ同時期の報告増が認められ、今後の動向に注意が必要である。
保健所管内別では、船橋市(定点当たり1.91)、市川(1.10)及び野田(1.00)が報告の多い上位3保健所管内となっており、前週の報告数からも大きく増加した。
RS ウイルス感染症は乳幼児に多く認める急性呼吸器感染症であり、飛沫や接触感染によって拡がり、2~8 日(典型的には 4~6 日)の潜伏期間を経て発症する。
生後 1 歳までに半数以上が、2 歳までにはほぼ 100%の人が RS ウイルスの初感染を受けるとされている。
症状は軽い風邪様症状から重症の肺炎までと幅広いが、特に乳児期早期(生後数週間~数カ月間)に初感染した場合は、細気管支炎や肺炎といった症状を引き起こし重症化することがある。
また心肺系の基礎疾患や免疫不全を有する小児や、慢性呼吸器疾患等の基礎疾患を有する高齢者においても、重症化のリスクがあり注意が必要である。
血液疾患による免疫不全者等のハイリスク者のいる施設での施設内集団発生も報告されており、施設内感染対策も重要である。
予防には適切な飛沫感染や接触感染に対する感染予防策を講じることが必要である。
飛沫感染対策としてのマスク着用(ただし、RS ウイルスは目の粘膜からも感染しうると考えられている)や咳エチケットは重要である。
なによりも手洗いといった基本的な手指衛生を徹底することが重要である。
なお、RS ウイルス感染による重篤な下気道疾患の発症抑制のため、早産児、気管支肺異形成症や先天性心疾患等を持つハイリスク児を対象に、RS ウイルス感染の重症化予防のため、ヒト化抗 RSV-F 蛋白単クローン抗体であるパリビズマブの公的医療保険の適応が認められている。
流行には地域的な違いが見られることもあるため、県レベルでの定点当たり報告数推移とともに、地域での発生状況についても注視していく必要がある。

【手足口病】
2019年第28週に県内定点医療機関から報告された手足口病の定点当たり報告数は、定点当たり19.36(人)であった。
依然として多くの保健所管内で報告が前週より増加し、県内16保健所管内のうち、15保健所管内で前週より報告が増加した。
報告の多い上位3保健所管内は、習志野(定点当たり34.20)、船橋市(30.73)及び海匝(23.25)となっている。
第28週に報告された患者について、全年齢群合計に占める各年齢群の割合は、
1歳(37.8%)、2歳(20.4%)、3歳(11.1%)、0歳(10.4%)等となっている。
年長児や成人例の報告もある。
手足口病は症状が治まった後も比較的長い期間、便などからウイルスが排泄されることがあり、一層の手指衛生の励行、排泄物の適切な処理、タオルの共用や、遊具等も別にするといった感染予防策の実施が求められる。

【千葉県感染症情報センターより参照】
(令和元年7月17日更新)

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