2020年 第 45 週  ~急性脳炎~

今週の注目疾患   2020年 45週(2020/11/2~2020/11/8)
【今週の注目疾患】

【急性脳炎】
 2020年第45週に県内医療機関から1例の届出があり、2020年の累計は44例となった。
急性脳炎は感染症法において5類全数把握疾患に分類されており、症状や所見から急性脳炎が疑われ、意識障害を伴って死亡した者、又は意識障害を伴って24時間以上入院した者のうち、以下(ア~ウ)のうち少なくとも1つの症状を呈す場合に届出対象となる(ただし、熱性痙攣、代謝疾患、脳腫瘍、外傷など明らかに感染性とは異なる場合は除く)。
ア)38℃以上の高熱
イ)何らかの中枢神経症状
ウ)先行感染症状
 なお、急性脳炎としての届出の対象は、4類感染症として全数把握される《ウエストナイル熱、西部ウマ脳炎、ダニ媒介脳炎、東部ウマ脳炎、日本脳炎、ベネズエラウマ脳炎及びリフトバレー熱》を除く病原体によるもの、および病原体不明のものである。
また、炎症所見が明らかでないが同様の症状を呈する脳症も届出対象である。
麻しん、インフルエンザや手足口病等による急性の脳炎・脳症についても急性脳炎としての届出・報告対象である(二重の届出・報告となる)。
 急性脳炎の届出は通年認めるが、冬季の増加はインフルエンザによる影響が大きい。
2013年以降に届出のあった499例について、患者年齢は1歳が100例(20.0%)と最も多く、次いで0歳が71例(14.2%)であった。
0~15歳の症例が全体のおよそ9割を占めた。
 また499例のうち、発生届における病型、検出病原体および備考欄において病原体の記載のあった177例(複数の病原体の記載・検出例あり)について、インフルエンザウイルスが96例(インフルエンザA型75例、インフルエンザB型4例、インフルエンザウイルス(型記載無し)17例)と最も多く、半数を占めた。
以下、ヒトヘルペスウイルス6型(19例)、ロタウイルス(14例)、単純ヘルペスウイルス(10例)、ヒトヘルペスウイルス7型(7例)、アデノウイルス(7例)、RSウイルス(6例)、ライノウイルス(5例)、コクサッキーウイルスA群(4例)、ヒトメタニューモウイルス(4例)、コクサッキーウイルスB群(3例)、ノロウイルス(2例)と続き、その他には、麻しんウイルス、ヒトパルボウイルスB19、水痘・帯状疱疹ウイルス、マイコプラズマ、サルモネラ属菌、ブドウ球菌、パレコウイルス等の記載があった。
インフルエンザウイルスおよび単純ヘルペスウイルスは成人~高齢者の事例においても記載を認めた。
 本サーベイランスは、新興感染症やバイオテロ関連疾患を含む不明疾患の早期把握の必要性から2003年の感染症法の改正で基幹定点報告から全数把握疾患に変更された。
新興感染症等でなくとも、症例の集積を迅速に捉え、加えてその原因となる病原体を特定していくことは、治療や拡大予防策、予防接種等を考える上でも非常に重要である。


【千葉県感染症情報センターより参照】
(令和2(2020)年11月11日更新)

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